「遮光カーテンを買ったのに、昼間の部屋が暑すぎる…」そんな悩みを感じたことはありませんか?
筆者は以前、ホームセンターのインテリア担当として遮光・遮熱カーテンを何百本も販売してきましたが、自宅で実際にドンキの遮光カーテンを使ってみた結果、その“落とし穴”を痛感しました。
この記事では、遮光カーテンが逆に部屋を暑くする理由と、その対策をプロと生活者の両視点から徹底解説します。
「涼しくなるはずが地獄だった…」とならないために、カーテン選びの注意点とおすすめ商品まで丁寧に紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
カーテンが暑いと感じる原因5つ
カーテンが暑いと感じる原因5つについて、元ホームセンター勤務の経験と自身の体験を交えて解説します。
それでは、詳しく見ていきましょう。
①遮光カーテンは熱を遮るわけではない
ホームセンターでインテリア部門を担当していた頃、「遮光カーテンを買ったのに部屋が暑い」というお客様の声を何度も聞きました。
その理由は単純で、遮光カーテンは「光(可視光線)」を遮るだけで、「熱(赤外線)」を遮るわけではないからです。
私自身も、ドンキで遮光1級のカーテンを購入して使ったことがありますが、日中はむしろ部屋が蒸し暑くなったように感じました。
特に窓際に熱がこもり、まるで低温サウナ状態に。これは遮熱機能がついていないことが原因です。
選ぶ際は、「遮熱」「断熱」といった記載があるかどうかを必ず確認するのが基本です。
②ラミネート加工が熱をこもらせる
格安の遮光カーテンの裏面には、ラミネート加工が施されていることが多いです。
これにより光は確かに通りませんが、素材が空気も通さず、カーテンの内側に熱がこもってしまいます。
勤務時代も、ラミネートタイプは「冬はいいけど、夏は地獄」と評判が分かれる商品でした。
私の家でも、ラミネート加工のカーテンを使っていた時期がありましたが、室温は高いまま保たれ、エアコンの効きも悪かったです。
特に夏場は、風の流れがないと熱が滞留するので、ラミネート素材は要注意です。
③窓からの輻射熱が想像以上
夏場、最大の敵は「直射日光」ではなく「輻射熱」です。これは窓ガラスを通して室内に放たれる赤外線のことです。
店頭では遮光カーテンの熱対策性能をよく聞かれましたが、ほとんどの遮光カーテンは赤外線まではカバーしていません。
窓際に温度計を置いてみたところ、実際に室温と比較して7℃以上高くなることもありました。
筆者の自宅でも、西日が当たるリビングでは輻射熱の影響が顕著で、夕方には空気がこもりがちでした。
ガラスフィルムや外側からの遮蔽を組み合わせることが、現実的な対策となります。
④通気性のない生地が熱を閉じ込める
遮光カーテンの多くはポリエステルなどの化学繊維で作られています。これは光を遮るには最適ですが、通気性がほぼありません。
ホームセンターでも、遮光1級=分厚い生地というのが定番でしたが、それが逆に通気の妨げになります。
私も実際、ポリエステル100%のカーテンを使っていた時、風が通らずムシムシとした空気が溜まってしまいました。
天然素材やリネン混の通気性がある素材なら、風の抜け道ができ、暑さも軽減されます。
夏は「完全遮光」より「通気性とのバランス」が大切です。
⑤カーテンレールの設置位置が悪い
意外と見落とされがちなのが「カーテンの設置位置」です。インテリア担当時代、窓のサイズに合わないカーテンを選ぶ人が多く、その影響で隙間ができていました。
熱はそのわずかな隙間からでもどんどん侵入してきます。加えて、窓枠の内側に収める「内付け」より、上部から床まで覆う「外付け」のほうが遮熱効率が高いです。
筆者宅も、内付けから外付けに変えたところ、窓際の熱が劇的に減りました。
カーテンボックスや断熱ライナーを組み合わせると、さらに効果的です。
機能性のあるカーテンを使っていても、取り付け方を間違えると効果が半減するというのは、実務でも体験的に実感してきました。
ドンキの遮光カーテンが夏に向かない理由4つ
ドンキの遮光カーテンが夏に向かない理由について、販売現場での経験と実際に自宅で使った体験をもとに解説します。
「安いから」と選ぶと、実は夏には後悔する落とし穴があるのです。
①遮熱・断熱機能がついていない
ホームセンター勤務時代、「遮光カーテンありますか?」という質問は毎日のようにありました。
でも、実際に多くの方が求めていたのは、「部屋が涼しくなるカーテン」だったのです。
ドンキの遮光カーテンもそうですが、遮光等級だけに注目すると、「熱を遮る」効果がない商品を選んでしまうことになります。
私自身もドンキで遮光1級カーテンを買い、自宅で取り付けましたが、真夏の昼間はむしろ部屋が蒸し暑くなり、冷房が効きにくくなったと感じました。
カーテンを選ぶときは、「遮熱率」「断熱性能」といった記載があるかを必ずチェックしてください。
②価格重視で生地が厚すぎる
ドンキのカーテンは「安い・遮光性が高い」というのが魅力です。
しかし、その価格を実現しているのは、ポリエステルを分厚く使った生地の仕様によるものです。
ホームセンターでも同様に、低価格帯の商品ほど生地が厚く、熱を逃がしにくい設計になっている傾向があります。
私が買ったドンキの遮光カーテンも、手で触ってわかるほど分厚く、見た目は高級感があるのに、夏になるとその厚みが「熱をこもらせる原因」になりました。
生地の重さが原因で、開閉も面倒になりがちで、日中の換気もついサボりがちになる点も地味に不便でした。
③通気性が皆無のポリエステル
遮光性能が高いカーテンは、多くがポリエステル100%で作られています。
化学繊維は光を遮るのに最適ですが、その反面、通気性はほぼゼロ。
実際、私の家でもドンキのポリエステル遮光カーテンを使っていた時期、カーテン裏側に熱がこもり、風を通さず、室内がムッとすることが多々ありました。
勤務先では「リネン混や綿混のほうが夏場は快適ですよ」と案内していましたが、安さに惹かれてしまう方も多かったのが実情です。
結果的に、遮光はできても「空気がよどむ」というケースが夏に集中して発生していました。
④口コミでも「暑すぎる」と話題に
購入後に「あれ?思ったより暑い…」と感じたのは私だけではありませんでした。
SNSやレビューサイトを見ても、「遮光性能は高いけど、昼間はサウナ状態」「西日の部屋で使ったら地獄だった」といった口コミが多く見られます。
販売経験から言っても、「遮光=快適」と誤認している方が多く、夏場に返品や相談が増えるのもこのジャンルでした。
今ではレビューを確認するのが当たり前になってきましたが、ドンキの商品はレビューが少ない場合も多く、現物を見て判断しにくいのが難点です。
実際に自分が使ってみた体験と、過去のお客様の声の両方をふまえて、「価格だけで判断しない」ことの重要性を改めて感じます。
夏のカーテン対策おすすめ7選
夏のカーテン対策おすすめ7選について、現場の知識と実際に試した方法を交えてご紹介します。
- ①遮熱・断熱カーテンに変える
- ②UVカットレースを併用する
- ③窓ガラスに断熱フィルムを貼る
- ④サーキュレーターで空気を循環
- ⑤アルミ製の遮熱シートを使う
- ⑥ハニカムシェードに変える
- ⑦外付けすだれで根本対策
ホームセンターで多くの夏対策商品を扱い、自宅でもいろいろ試してきた中から、本当に効果があった方法を厳選してお伝えします。
①遮熱・断熱カーテンに変える
遮熱・断熱カーテンは、販売時にも必ず夏前に大量に仕入れていた定番商品です。
これらは特殊な繊維やコーティングにより、赤外線を反射し、熱を通しにくくする機能があります。
自宅でも、ドンキで買った遮光カーテンから遮熱機能付きのカーテンに変えたところ、室温が3〜4℃も下がり、冷房の効きも格段に良くなりました。
遮光1級+遮熱+UVカットがセットになっている商品を選ぶのがおすすめです。
「光を遮る」ではなく「熱を防ぐ」視点で選ぶのが、夏を快適に過ごすポイントですね。
②UVカットレースを併用する
お客様からよく質問されたのが、「遮光カーテンだけで足りますか?」という点です。
結論から言えば、UVカットレースとの併用がベストです。
私も実際、ニトリのUVカットレースを使い始めてから、直射日光のギラつきが軽減され、カーテン裏に熱がこもりにくくなりました。
ミラーレースタイプなら、日中の視線もカットでき、遮熱+プライバシー対策にもなります。
レースカーテンは見た目が涼しげで、心理的にも快適になりますね。
③窓ガラスに断熱フィルムを貼る
現場で特に人気が高かったのが「窓用断熱フィルム」です。
透明なまま赤外線・紫外線をカットでき、DIYで簡単に貼れるため、毎年5〜7月にはまとめ買いされる方も多くいました。
私自身も貼ってみましたが、窓ガラスに直接対策することで、輻射熱がかなり軽減されました。
ガラスの表面温度が5℃以上下がったというデータもあり、冷房効率が一気に改善します。
しかも、夏だけでなく冬も断熱効果を発揮するため、コスパが非常に高いです。
④サーキュレーターで空気を循環
売り場では「サーキュレーターって本当に必要ですか?」とよく聞かれましたが、暑さ対策としては非常に効果的です。
エアコンの冷気は下に溜まりやすいため、上部の熱を拡散させる役割としてサーキュレーターが活躍します。
私も、遮光カーテンの裏側に熱がこもっていたのを見て、窓側に向けて風を送ることで熱気を外に追い出せると実感しました。
設置場所を工夫することで、体感温度が大きく変わるのを何度も体験しています。
特に上下左右の自動首振り機能があると、空気の循環効率が上がります。
⑤アルミ製の遮熱シートを使う
100均などでも売られている「アルミ遮熱シート」は、手軽さと即効性が魅力です。
勤務先では「とにかく安く何か対策したい」というお客様にまずおすすめしていました。
私も東側の小窓に貼ってみましたが、朝の日差しが和らぎ、室温の上昇がかなり抑えられました。
見た目を気にするなら、ロールタイプやカーテン裏に仕込むタイプもおすすめです。
価格重視の方にとって、最もコスパが良い遮熱アイテムの一つです。
⑥ハニカムシェードに変える
高性能でデザイン性もあるのが「ハニカムシェード」。売り場でも年々人気が高まっています。
蜂の巣状の構造が空気の層を作り、外気温の影響を大幅に軽減します。
私の家でも、リビングの窓に導入しましたが、冷暖房効率が格段に良くなり、エアコンの設定温度を1〜2℃上げても快適に過ごせるようになりました。
操作も簡単で、昇降もスムーズ。見た目もスタイリッシュで、部屋の雰囲気も一気に変わりました。
⑦外付けすだれで根本対策
最終的に「熱を防ぐ最も効果的な方法」は、外からの遮蔽です。
すだれやよしずは、室内に熱が入る前にブロックしてくれるため、ホームセンターでも夏の定番商品として重宝されていました。
我が家ではベランダにすだれを吊るしただけで、直射日光の当たり方が和らぎ、部屋の温度が2〜3℃違って感じられるようになりました。
見た目のレトロさが気になる方もいますが、最近は洋風住宅にも合うデザイン性の高いすだれも登場しています。
「外で遮る」が、室温上昇を防ぐ最も合理的な方法です。
カーテン選びで後悔しないポイント6つ
カーテン選びで後悔しないためのポイントを、ホームセンターでの販売経験と自宅での実体験をもとに解説します。
「失敗したくない」という気持ちに応えるため、現場で何百枚とカーテンを扱ってきたからこそ伝えられる知識を共有します。
①遮光=遮熱ではないと知る
勤務中、遮光カーテンを求めるお客様の8割以上が「部屋を涼しくしたい」という目的を持っていました。
しかし、遮光とは「光を遮る機能」であり、「熱を遮る機能」ではありません。
私自身も、遮光1級のカーテンを使っていた頃、昼間の室温がまったく下がらず、むしろ暑く感じたことがあります。
このギャップを理解せずに買ってしまうと、「こんなはずじゃなかった…」という後悔につながります。
まずはこの違いを知ることが、正しいカーテン選びの第一歩です。
②断熱・遮熱の表記を確認する
商品のパッケージやラベルには「遮熱率」や「断熱効果」が記載されている場合があります。
私の経験上、こういった数値をチェックして選んでいる方は非常に少なかったです。
しかし、これらの数値こそが「夏の快適性」を左右する重要な指標なのです。
筆者も、遮熱率50%以上と表示されたカーテンに変えたことで、体感温度が明らかに変わったのを実感しました。
数値が書かれていない製品は、正直おすすめしません。
③通気性の有無をチェック
遮光性ばかりに目が行きがちですが、夏場のカーテン選びでは「通気性」も大きなカギです。
勤務先では、厚手のポリエステルカーテンを使って「風が通らない」と相談されることも多くありました。
私も同じく、密閉性の高いカーテンを使っていた時期は、風が通らず部屋全体がムッとするような空気になりがちでした。
リネンや綿混の素材なら、風の通り道ができて、エアコンの効率も格段に上がります。
夏場は特に、遮光・遮熱と通気性のバランスが大切です。
④設置方法も工夫する
カーテンは選び方も大事ですが、「どう設置するか」も性能に大きな影響を与えます。
私の店舗では、内付けタイプを使っている方に、外付けや天井付けの利点を説明することがよくありました。
実際に私の家でも、カーテンを窓より広く覆う形に変更しただけで、隙間からの熱気がかなり減りました。
カーテンボックスの使用や、マグネットテープを上部に貼るなどのDIY対策も効果的です。
たった数cmの工夫で、体感温度は変わります。
⑤昼と夜でカーテンを使い分ける
昼は遮熱+UVカット、夜は遮光や断熱と、時間帯によってカーテンを使い分けると、1日を通して快適に過ごせます。
実際に私は、ダブルレールを使って、日中はミラーレース、夜は遮光ドレープの2重構成にしています。
こうすることで、日差しをカットしながらも風通しを確保でき、夜は冷気を逃がさずプライバシーも守れます。
店頭でも2枚使いは定番の提案でしたが、やはり実際にやってみると違いが明らかです。
最初は手間に感じるかもしれませんが、効果は抜群です。
⑥レビューを参考にする
現場で働いていた時代は、説明POPやスタッフの説明が主な情報源でしたが、今はネットレビューが最強の味方です。
私自身も、購入前にはAmazonや楽天、SNSで「暑さ対策」「冷房効率」などのキーワードで口コミをチェックしています。
「実際に○℃下がった」「エアコンの効きが変わった」といった体験談は、機能表示よりも説得力があります。
良いレビューだけでなく、悪いレビューも参考にして「何が欠けているのか」を知ることも大切です。
情報が豊富な今だからこそ、レビューを活用しない手はありません。
おすすめの高機能カーテン3選【暑さ対策に強い】
おすすめの高機能カーテンを、元ホームセンター勤務の経験と、実際に使って「本当に良かった」と感じた視点からご紹介します。
安さだけで選んで後悔する前に、機能性・実用性のバランスが取れたカーテンを検討してみてください。
①ニトリ「Nグリップ遮熱カーテン」
ニトリの「Nグリップ遮熱カーテン」は、遮光・遮熱・形状記憶がセットになった、非常にバランスの良い商品です。
販売現場でも夏前になると売れ筋ランキングの常連で、「この価格でこの機能は反則」とスタッフ同士で話題になるほどでした。
筆者自身も、寝室にNグリップタイプを導入していますが、真夏でも冷房の効きが良くなり、寝苦しさが軽減されました。
工具不要で取り付けられる点も、DIYが苦手な方にはありがたいポイントです。
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 3,000~5,000円(2枚組) |
遮光性能 | 遮光1~2級 |
遮熱率 | 約40~60% |
設置方式 | Nグリップ(工具不要) |
②カインズ「遮熱+UVカットレース」
カインズは機能性レースカーテンが非常に豊富で、特に「遮熱+UVカット」タイプが人気です。
店頭では、主婦層を中心に「レースカーテンだけでも体感温度が全然違う!」という声をたくさんいただきました。
私もリビングに導入していますが、日差しのギラつきが和らぎ、家具の日焼けも防げて一石二鳥でした。
価格も手頃なので、「遮熱カーテンまでは…」という方にも最初の一歩としておすすめできます。
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 1,500~3,000円 |
UVカット率 | 90%以上 |
遮熱性能 | 約60% |
透け感 | ミラーレース(昼間は外から見えにくい) |
③楽天で買えるハニカム構造カーテン
最近特に注目されているのが「ハニカム構造ブラインド」。販売当時はまだ一部の高級住宅向けでしたが、今は楽天などで手軽に購入できます。
六角形の空気層が断熱材のように働き、夏も冬も快適さを保ってくれます。
筆者の自宅では西日の強い部屋に導入しましたが、窓際の温度が5℃以上下がり、エアコンの稼働時間も短くなりました。
操作も簡単で、子どもがいても安心のコードレス設計の製品も豊富です。
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 5,000~10,000円(1窓) |
遮熱性能 | 高(空気層あり) |
操作性 | コードレス、安全設計 |
防音機能 | 一部モデルあり |
まとめ|カーテンが暑い理由と“選び方”の落とし穴
ホームセンターで遮光カーテンを販売していた頃、夏になると「部屋が暑くなった」という相談が急増していました。
その一方で、自宅でドンキの遮光カーテンを使ってみた筆者自身も、同じ失敗を経験しています。
本記事では、遮光カーテンが暑くなる理由を「構造的な特性」と「使い方」の両面から解説し、後悔しないための選び方や対策を提案しました。
冷房効率を上げ、快適な夏を過ごすために、今一度「遮光=涼しい」の思い込みを見直してみてください。